仮想通貨健全化へ進む「淘汰」も 金融庁の改善命令、業界再建促す

新規顧客の口座開設受け付け取りやめを告知する、仮想通貨交換業者大手「ビットフライヤー」のウェブサイト
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 金融庁が仮想通貨交換業者最大手の「bitFlyer」(ビットフライヤー)など登録業者6社に業務改善命令を出したのは、未熟な業界を抜本的に立て直す狙いがある。行政処分を通じて、巨額のシステム投資や人員増などを促し、業界の健全性を高めていきたい考え。財務基盤の強固な大手以外は生き残りが難しくなり、業者の「淘汰(とうた)」が進む可能性もある。

 不正アクセスにより巨額の仮想通貨が流出したコインチェック(東京)の問題以降、金融庁は仮想通貨交換業者として登録申請中の「みなし業者」を中心に立ち入り検査。行政処分などを受けて、1月に16社あったみなし業者は3社まで減った。だが、取引が急拡大する中、登録業者でも内部管理体制の不備が相次いで見つかり、金融庁は大量処分で改善を求めることにした。

 金融庁が促す形で業界団体「日本仮想通貨交換業協会」も、マネーロンダリング(資金洗浄)の恐れがある匿名性の高い仮想通貨の取り扱い禁止や、顧客資産の保護を柱とする自主規制案を取りまとめている。市場価格と売買価格が乖(かい)離(り)する不透明な取引についても透明性を高める考えだ。

 ただ、ビットフライヤーの加納裕三社長は、日本仮想通貨交換業協会の副会長も務めており「行政処分を受ける会社が自主規制案をまとめられるのか」(関係者)と疑問視する声もある。金融庁が主導し、規制の厳格化に乗り出すべきだとの意見も根強い。(飯田耕司)