日産株主総会、「無資格検査に謝罪を」と求める株主 ゴーン議長は… (2/2ページ)

日産自動車のカルロス・ゴーン会長(ゲッティ=共同)
日産自動車のカルロス・ゴーン会長(ゲッティ=共同)【拡大】

 ゴーン氏はこれについて「長時間を求める株主の方々が多ければそうする。質問から逃れたいということは一切ない」と主張した。

 株主はまた、「日産といえばゴーンさんなのに、無資格検査問題ではわれ関せずだ。記者会見で謝罪してはどうか」とただした。

 ゴーン氏はこれに対して、「CEO(最高経営責任者)というのが会社のボス。私は取締役会長だ。日産のボスは西川(広人社長)で、その足を踏む気はない。現在のボスの責任を尊重しなければならない。何かから逃れるわけではない。私はこれまでの仕事に誇りを持っている。誰かをトップに就任させれば、その責任を尊重しなければならない」と述べた。

 一方、役員報酬については総会で、ゴーン氏が7億3千万円、西川氏は5億円だと明らかにした。報酬を一部返上した西川氏が前年から26%増だったことについてゴーン氏は「前年は西川はCEOではなかった。当社に匹敵する会社と比べると、西川の報酬は非常に低い。優秀なリーダーを持つ重要性を考えると、不適切な水準ではない」と強調した。

 ゴーン氏は7人で質問を打ち切り、元レーシングドライバーの井原慶子氏を社外取締役に充てる選任案など3議案を可決し、1時間53分で閉会。出席株主数は前回の2250人から大幅に増え、過去最高の4188人だった。