中部電力が株主総会、火力事業統合の承認求める

 中部電力は27日、名古屋市で定時株主総会を開いた。東京電力フュエル&パワーと共同で設立した「JERA(ジェラ)」に中部電の火力発電事業を統合することや、取締役10人に対する賞与を昨年の3倍に当たる計9千万円に増やすことなどの承認を求める。

 勝野哲社長は総会で、火力事業統合により「今後10年平均で年間300億円程度の連結純利益の押し上げ効果がある」と強調した。水野明久会長や勝野社長ら取締役12人を選任する案も提示している。

 株主からは相談役と顧問の廃止、浜岡原発(静岡県御前崎市)での事故に備えたヨウ素剤の無償提供などの提案が出されている。会社側はいずれも反対している。

 会社側は総会で、財界活動などのため「相談役や顧問は必要だ」と説明した。中部電の経営には関与しないとして、企業統治上の問題はないとした。