新サービス誕生の背景にあるのはランチ難民の存在だ。高層ビルが林立する昼食時間帯のオフィス街は会社員らであふれ、「店の前に行列ができ昼食を取るまでに20~30分かかることもあり、昼食にありつけるかは切実」(業界関係者)という。ぐるなびが2000人超を対象に実施した調査では36%の人が「月1回は昼食を取れずランチ難民化している」と答えた。
こうした事情から、ファミリーマートは「自販機コンビニ」の設置をオフィスビル中心に進めている。おにぎりやパン、サンドイッチなど店舗同様の商品をそろえランチ難民の需要に応える。これまでに約1800カ所に約2300台が設置済みで来年2月までに3000台に増やす。24時間稼働のため深夜の利用も目立つという。
弁当宅配サービスを手掛けるスターフェスティバル(東京)は「シャショクル」と呼ぶ社食代わりの宅配弁当を行う。会社など約150の拠点に500~600円の弁当を毎日配達。「確保した昼休み時間を自己啓発などにも充てられる」などの声が寄せられているという。(柳原一哉)