だが、これが新型カローラのコンセプトを実に明確に物語っているし、トヨタ開発陣もついにそこにメスを入れたのかと感心することになったのだ。
僕らクルマ好きは昔から「フェンダーの爪を折る」という言葉を使って、DIY的に細工をしていた。愛車をドレスアップするときにタイヤサイズを拡大する。純正サイズから1インチ、もしくは2インチほど大径ホイールをはくのだ。同時にオフセットを細工することで、タイヤをより外側に張り出させる。
そのとき、フェンダーの折り返しがタイヤと干渉する。それを避けるために、ペンチやスパナを当てて、内側ののりしろを丁寧に折り畳んでいたのだ。
「なんのために?」
マシンのコーナリング性能が高まると同時に、視覚的なふんばり感が高まる。フェンダーとタイヤの隙間を減らすと同時に、外板からのタイヤの深さが少なくすることによって、“ふんばり感”が強調されるのだ。平たく言えば、カッコイイのである。
◆かつてのトヨタではできなかった
「だったら最初からやっておけばいいのに」
そう、市販する段階で事前に処理してくれていれば嬉しい。だが、これは、いうほど簡単ではない。もちろん、鉄板を折り畳むだけだから、技術的には難題ではない。だが、1円でもコストを抑えたい大量産モデルでは、折り畳むという工程が一つ増えることを嫌う。