【ぐるなびのチョットぐな話】ひんやりメニューで売り上げアップ

「ぬる燗佐藤大坂」の「獺祭【常温/フローズン/ムース】」飲み比べセット
「ぬる燗佐藤大坂」の「獺祭【常温/フローズン/ムース】」飲み比べセット【拡大】

  • 「おでん×日本酒居酒屋一-ichi-」の氷塩おでん

 関東地方は例年より早く、6月末に異例の梅雨明けとなった。夏本番を迎える前から暑い日が続き、今夏は“スーパー猛暑”が予想される。飲食店では食で涼しさを感じられるような「ひんやりメニュー」を提供。夏に苦戦する業態こそ、冷たく清涼感のあるメニューを企画し、売り上げを確保している。

 東京・上野にある「おでん×日本酒居酒屋一 -ichi-」は、だしの利いた塩おでんが人気の居酒屋。焼鳥や刺し身などのメニューはあるものの、おでんをウリにしているため、夏場の売り上げは落ち込むのが課題となっていた。また、常連からも気軽に友人を誘うための夏用のメニュー開発が求められていた。

 そこで、昨年から夏限定で開発したのが「氷塩おでん」。焼きアゴなど4種類の天然だしからとった冷たい塩だしに、夏野菜の具も入り、仕上げにだしのクラッシュアイスが掛けられたひんやりメニューだ。

 今年も5月から提供しており、反響は上々だ。「氷塩おでんを目当てに来店される方も多く、週末は予約でいっぱい。さっぱりしていて、夏に不足しがちなミネラルも補えるので夏の一番人気のメニューになりました。中高年の方を中心に人気で、リピーターも多いですね」とオーナーの森敬吾さん。好評ぶりを受け、冬場のみだった深夜営業を夏にもスタート。夏場だと週末の予約も難しかった以前と比べると、2倍の売り上げを達成したという。

 大阪駅近くにある「ぬる燗 佐藤 大坂」は、日本酒の11段階の「温度飲み」を展開。提供温度によって変わる日本酒を味わえる店として知られる。おちょこ3種類がセットになった「飲み比べ」も好評で、なかでも夏に人気なのが「獺祭【常温/フローズン/ムース】飲み比べセット」。こちらは、同じ獺祭を常温のほか、専用マシンで泡状にしたムースと、凍らせたものをアイスピックで削ったフローズンで提供している。

 店長の松岡大輔さんにお客の反応を聞いたところ、「日本酒を凍らせたり、ムースにするという発想がないようで、驚く方が多いですね。その珍しさが注文につながっています。特に夏は清涼感のある見た目から、注文も増えます」と、教えてくれた。同店には、12種類の飲み比べセットが用意されているが、圧倒的な人気を誇っているという。さらに松岡さんは、「獺祭という日本酒自体はポピュラーですが、フローズンや常温など温度による表情の違いを楽しめるのは当店ならでは。そのおもしろさがウケているのでは」と分析した。

 昔からある定番メニューが、「ひんやり」というアイデアで生まれ変わっている。今年は、爽快感をキーにひとひねりしたメニューで、暑さを乗り切ってはいかがだろうか。

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 ■ぐるなび

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