デサントが大阪・茨木にウエア開発拠点 東京五輪採用も視野

 デサントは18日、スポーツウエアの素材や製品開発を行う研究拠点「DISC(ディスク)」を大阪府茨木市に新設し、内覧会を開いた。一般向けの製品開発のほか、2020年東京五輪・パラリンピックでのウエア採用も目指す。出席した石本雅敏社長は「ここで生まれた商品が選手とともに活躍することを願う」と期待を語った。

 投資額は約35億円で、施設は2階建て、延べ床面積は約4千平方メートル。基礎研究から縫製、品質の評価まで一貫して行うため、スピード感のある商品開発が可能という。アスリートの走る時の動きを測定できるスタジオや、室温を60度からマイナス30度まで設定できる人工気象室、水で発汗が再現できるマネキン人形などの最新機器や設備を用意した。

 この日招待された平昌冬季五輪フリースタイルスキー男子モーグルの銅メダリスト原大智選手は、気象室でマイナス20度を体験し「競技の待機時間に体温が保てるウエアをぜひ開発してほしい」と話していた。

 同社は約50億円を投資し、韓国の釜山に10月、靴に特化した研究拠点を開設する予定だ。