
NTTドコモが開発した効率運行システムの実証運行=4日、鹿児島県肝付町【拡大】
NTTドコモが、人工知能(AI)を使ってバスなどを効率運行するシステムを開発した。利用者の乗降希望時間や場所などに応じ、最適な運行時間や経路を選ぶ。
鹿児島県肝付町で今月から乗り合いタクシーの実証運行を始めており、好評であれば年内の本格導入も検討している。ドコモは高齢者が多い他の地域でも需要があるとみており、地域の新たな足として注目を集めそうだ。
システムは、ドコモが大学発ベンチャーの未来シェア(北海道函館市)と共同開発した。利用者が希望する乗降地などをスマートフォンのアプリで入力すると、AIが最適な経路や効率的な車の配置を選定する仕組みだ。
肝付町で1日始まった実証運行は、地元タクシー会社の車両2台を運用。利用者がスマホに入力すると、車両の到着予定時間が表示される。今回は電話でも予約できるようにした。
ドコモは福島県などで実証実験してきたが、全国初の実証運行は肝付町からの呼び掛けで実現した。バス路線網が町内に行き届いていないのが現状で、永野和行町長は「運転免許を自主返納した高齢者などが気軽に病院や買い物に行けるようにしたかった。町を活性化し、若者の定住者増加にもつなげたい」と話した。
町役場や郵便局など主要14カ所のほか、事前に電話やアプリを通じて申し込んだ住民約150人の自宅を地点登録した。実証運行中は乗車1回につき200円(小学生は100円)を徴収する。
NTTドコモの河村学鹿児島支店長は「地域の公共交通網が縮小していく一方、高齢者らの需要が高まるミスマッチを解消したい」と語った。