日立造船、次世代「全固体電池」 EV向け視野JAXAで実用

インタビューに応じる日立造船の谷所敬会長兼社長
インタビューに応じる日立造船の谷所敬会長兼社長【拡大】

 日立造船の谷所敬会長兼社長(69)は23日、共同通信のインタビューに応じ、新規事業として開発を進める次世代の「全固体電池」が早ければ本年度にも宇宙分野で実用段階に入ると述べた。2020年代後半には電気自動車(EV)向けの量産も目指し、自動車分野への参入に意欲を示した。

 全固体電池は、EV用で現在主流のリチウムイオン電池と比べて耐久性に優れ、寿命も長いと注目されている。ただ、量産化には技術的な課題が多い。谷所氏は「まずは宇宙空間など特殊な用途で使ってもらい、生産の突破口にしたい」と述べ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)向けに開発を強化していく考えを示した。

 さらにホンダなど自動車メーカーと協力し、将来的にはEV向けの量産を目指すとしており「ロードマップはできている」と話した。

 主力の環境・プラント事業では、東南アジアなどで需要の伸びているごみ焼却発電施設の建設やサービスを強化して「数年で収益を安定化させたい」と述べた。中東やロシアからの受注も増やし、30年度までに連結売上高の海外比率を現在の3割から5割に引き上げる方針を明らかにした。