家事代行業と類似するビジネスだが、料理に特化したことで当初は有資格者という条件を定めていなかったにもかかわらずプロの応募が多く、おのずと高いスキルの人材を提供できるようになり、やがてプロに特化するようになった。
「掃除や洗濯を含めた家事全般ではなく、調理のみで自らの力を生かしたいというプロ意識に応えている」ことが料理家を引き付けた要因で、登録希望者は増え続けている。
介護食なども対応
料理代行だけでなく、「子供が野菜嫌いで食べてくれない」といった悩み相談や、レシピの伝達なども行っている。利用者からは「いろいろ質問できてプライベートの料理教室のようだった」「レシピを教えてもらい、すっかりわが家の定番になっている」と好評だ。
5月から東京23区内を対象に本格運用を開始し、7月からは千葉、神奈川、埼玉各県の一部にもサービスエリアを広げた。来年には大阪、名古屋など全国展開にも乗り出す。今は子育て世帯の利用がほとんどだが、「両親にも使ってもらいたい」という声も多く、介護食のほか、嚥下(えんげ)障害や糖尿病、糖質制限、高血圧、ダイエット、筋トレメニューへの対応といった、幅広い食のニーズに合った献立を提供していく。
「料理代行を世の中に不可欠な、社会インフラとして成長させたい」とサービス展開を加速させていく。
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【プロフィル】飯田陽狩
いいだ・ひかり 東大院修了。2006年みずほ証券入社。ボストンコンサルティングを経て、17年5月シェアダインを設立し、現職。愛知県出身。
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【会社概要】シェアダイン
▽本社=東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山コスモスサウス3階
▽設立=2017年5月
▽資本金=2000万円
▽従業員=6人
▽事業内容=出張料理マッチングプラットフォーム運営・管理