
樹木が切られた原発建設予定地=トルコ・シノップ(共同)【拡大】
三菱重工業は3日、トルコで参加する原発建設計画の事前調査報告を同国政府へ7月末提出したことを明らかにした。安全対策の強化で、総事業費は当初想定の約2兆円から5兆円規模に拡大したもよう。同社は日本、トルコ両政府と事業化の協議を進めるが、資金問題を解決するための政府支援が焦点となりそうだ。
三菱重工の小口正範副社長は「バンカブルな(銀行融資を受けられる)状態で進めることが一つの前提」だと同日の決算会見で説明し、国際協力銀行による融資など日本政府の支援に対する期待をにじませた。
トルコへの原発輸出は2013年に政府間で合意。事業費は220億ドル(約2兆4500億円)とされる。北部シノップに建設する計画だが、予定地周辺には活断層があるとされ、トルコ国営の発電会社と共同で、地盤や事業性を調査していた。現地では政情不安も懸念材料となっている。調査に加わっていた伊藤忠商事は、コスト増などを理由に計画参加の見送りを決めている。