
大塚家具の「有明本社ショールーム」の改装について説明した大塚久美子社長=6月15日、東京都江東区(柳原一哉撮影)【拡大】
無借金経営ながら、15年12月末に109億円あった現金および預金は、今年6月末で22億円まで減少するなど、財務体質の不安も増大している。
さらに、ここにきて身売り報道も出る中、経営再建策を久美子氏は取りまとめることができなかった。
経営責任大きく
企業分析が専門の日本経済大の西村尚純教授は「赤字転落を発表する決算時に再建策を公表できないことは、支援スキームが極めて難しく、今後もまとまりにくいことを示す。経営リスクはますます大きくなる」と語る。
その上で「短期間での大幅減収は経営戦略の失敗を示すものであり、久美子社長の経営責任は極めて大きい」と、厳しい評価を下している。(平尾孝、柳原一哉)