「回転寿司」の競争激化、増える破綻 漁獲量減少と人手不足のダブルパンチ (1/4ページ)

 子供からお年寄りまで幅広い年齢層に好まれる「回転寿司」。日本生まれのファストフードで、手軽な価格設定が人を吸い寄せているが、業界の競争は年々激しさを増している。経営する会社の倒産も全国的に増加している。(東京商工リサーチ特別レポート)

 2018年1-7月の「回転寿司店」を経営する会社の倒産件数は6件発生した。このペースで推移すると、過去10年間で年間最多だった2016年(7件)を上回る可能性が高くなった。

 百円均一寿司などが受け、「デフレの勝ち組」の代表格として拡大をたどった「回転寿司店」だが、漁獲量の減少による魚価高騰、人手不足、消費者の実質賃金の伸び悩みなどが重なり、地方を中心に経営環境は厳しさを増している。

ジャンボおしどり寿司(日野本店)

ジャンボおしどり寿司(日野本店)

 2018年1-7月の「すし店」の倒産は、18件(前年同期比12.5%増、前年同期16件)と、全体の倒産が低水準で推移するなか、前年同期を上回って推移している。

◆輸入が増え、円安もボディーブローに

 この要因には、多店舗展開の失敗などによる「回転寿司店」の倒産件数の押し上げがある。2018年1-7月の「回転寿司店」を経営する会社の倒産が6件(前年同期1件)と急増しているからだ。

 「回転寿司店」の倒産増加の要因は、以下のことが挙げられる。

(1)他の飲食業に比べ、ベルトコンベヤーや注文用タッチパネルなど、多額の初期投資が必要な先行投資型産業で、顧客の回転率を高めに維持しなければならない。だが、大手チェーンを含めて出店が相次ぎ、同業他社との競争が激しくなっている。

グルメ系で差別化図った業者も…