
ビールの冷熱を回収することで常温にし、缶の結露を防ぐ=茨城県守谷市【拡大】
ビール類(ビール、発泡酒、第3のビール)の国内シェアで首位のアサヒビール。年間生産量が約4500万ケース(1ケースは大瓶20本換算)と同社として最大を誇る茨城工場(茨城県守谷市)では、エネルギー使用量や、二酸化炭素(CO2)排出量の削減に向け、さまざまな施策に取り組んでいる。
冷凍設備に新冷媒
1991年4月に稼働を始めた茨城工場は、主力ビールブランド「スーパードライ」などを生産する国内最大級のビール工場だ。同工場では2016年、新しい冷媒であるハイドロフルオロオレフィン(HFO)を使った冷凍設備を導入した。
フロン系の冷媒が大気中に放出された場合に、もたらされるオゾン層破壊や地球温暖化が問題となる中、HFOはオゾン破壊係数(トリクロロフルオロメタンを1とした場合のオゾン層破壊効果の相対値)がゼロ。また、地球温暖化係数(GWP、CO2を1とした場合の地球温暖化に与える相対値)も1と、冷媒として優れている。
とくに代替フロンの一つであるハイドロフルオロカーボン(HFC)のGWPが1000以上と高いのに対し、HFOは低く、地球温暖化防止に貢献できる。
また、HFOは冷媒としての効率が高いのも特徴だ。同工場では、空調用としてHFOを冷媒とする冷凍設備を導入。年間で200万キロワット時のエネルギー使用量を低減した。CO2換算では970トンの排出削減につながったという。