戸田建設、IoTで作業者の環境改善 遠隔地から健康状態を把握

ヘルメットに装着した測定器
ヘルメットに装着した測定器【拡大】

 戸田建設は村田製作所と共同で、IoT(モノのインターネット)活用による建設現場の作業者の安全モニタリングシステムを開発した。ヘルメットに装着した測定器を通じ、健康状態を遠隔地からでも把握できるようにした。今夏は猛暑によって熱中症による救急搬送者が大幅に増えており、戸田建設の現場でも搬送者の数は昨年の3倍近くに達している。今回の開発を踏まえ、新たな機能を付加した上で来春から順次導入し、作業環境の改善につなげる。

 測定器には数種類のセンサーが取り付けられており、作業者の額の表面から体温や脈拍などの生体情報を取得。独自のアルゴリズム(計算式)によって分析し、作業者の健康状態をリアルタイムで把握できるようにする。

 生体情報に変化があった場合は即座に警報を発信。パソコンと携帯電話へメールを配信する。パソコン画面では異常の発生時刻や内容、作業者氏名の確認が可能なため適宜休憩を取らせることができる。