メーカー

国内ビールシェア、加熱する首位攻防戦 アサヒとキリン、PB戦略への対応が鍵 (1/3ページ)

 国内ビール類市場で覇権争いが激化する中、首位アサヒグループホールディングス(HD)の小路明善社長と、2位キリンHDの磯崎功典社長が4日までに取材に応じた。追い上げる磯崎氏は「一本一本を消費者に届けていく」と語る一方、小路氏は「絶対に首位は渡さない」と警戒感を強める。プライベートブランド(PB、自主企画)への対応が鍵を握るが、両社の戦略の違いは鮮明で、今年後半の競争はさらに過熱しそうだ。

 2001年以降、ビール類シェアでアサヒがキリンに首位の座を明け渡したのは09年の1度だけ。特にここ数年はその差を広げてきた。昨年はアサヒ39.1%に対し、キリンが31.8%で差は7.3ポイントまで広がった。

 ところが、今年前半にその流れが大きく変わった。アサヒの上半期(1~6月)課税出荷量が前年同期比8.4%減だったのに対しキリンは3.3%増。この結果、上半期のシェア差は3.6ポイントに縮まり、7月末までの業界推計ではさらに縮小したとみられ、首位交代の可能性もささやかれる。

 出荷減少にアサヒの小路社長は「消費者が価格を重視する中、3月の業務用の値上げの影響を見誤ったことと、競合の動向に対する分析が甘かった」と反省の弁を述べた。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus