法整備追いつかず「A8」自動運転延期 アウディが全面改良、レーザースキャナー搭載

新型高級セダン「A8」を紹介するアウディジャパンのフィリップ・ノアック社長=5日、東京都渋谷区
新型高級セダン「A8」を紹介するアウディジャパンのフィリップ・ノアック社長=5日、東京都渋谷区【拡大】

 アウディジャパン(東京)は5日、8年ぶりに全面改良した高級セダンの旗艦モデル「A8」を10月15日に発売すると発表した。最大の特徴は先進的な運転支援システムで、量産車として世界で初めてレーザースキャナーを搭載した。米運輸省の区分で条件付き自動運転を示す「レベル3」を実現できる性能に到達しているが、国内外で法整備が整っておらず、レベル2の運転支援機能にとどめた。自動運転に関する技術と制度の隔たりが示された格好だ。

 アウディジャパンのフィリップ・ノアック社長は発表会で、「世界で初めてレベル3の条件付き自動運転を可能にすべく開発された」と強調した。光を当て、戻ってきた時間から距離などを測定するレーザースキャナーやミリ波レーダーなど23個のセンサーを搭載。これらによる情報を統合的に分析することで周辺環境を把握し、高度な運転支援を行うという。

 前方の車との車間距離を保つ「アダプティブドライブアシスト」などの機能を搭載。この中で、高速道路の同一車線を60キロ以下で走る場合などに自動で加減速やレーン維持が行われる。ハンドルから手を放すと道路交通法上は違反になるため、あくまで運転支援機能とした。レベル3では一定条件下で運転の主体は車(システム)となるが、車両の安全基準策定などはこれから。国土交通省の有識者会議は、自動運転中の事故の賠償責任のあり方について、原則として所有者に責任があるとしたが、検討は始まったばかりだ。

 A8は排気量3リットルV型6気筒直噴ターボなどのエンジンを搭載した四輪駆動車。マイルドハイブリッド技術を活用して燃費性能も向上させた。価格は1140万円から。

 同時に発表した4ドアクーペタイプの「A7 スポーツバック」は9月6日発売で、価格は988万円から。