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動画コンテンツのノウハウを惜しげもなく披露した山下塾では、全く中国語ができなく、さらに動画コンテンツ制作の技術もおぼつかない頃から現在に至るまでの、たゆまない努力が披露された。その結果から、得られた貴重な動画コンテンツのヒット法則は、理論を越えたリアルな現場の知恵として説得力があった。
一般的な「バズマーケティング」の理論とともに、山下氏が強調する最後まで見られる動画の極意は「テンポ」「展開」「視覚効果」「ワンテーマ」「間」「聞き心地」「喜怒哀楽」「先が読めない」「キャラが良い」「知識が増える」「フリとオチがある」だという。
いずれもコンテンツマーケティングに携わっている諸兄には納得のいくものであろうが、それをSNS社会の日々の活動の中で体得し、表現しPDCAを回してたどり着いた。そうして培ったクリエーティブ力こそが11億回再生の源なのだ。
ネットマーケティング花盛りの昨今、とかくセオリー通りの最適化が重視される。さらには効率化への掛け声の大きさが無駄な動きや考えを排除して、ROI(投資対効果)やCVR(顧客転換率)の数字に企業も個人も振り回される。しかし、山下氏の成功の鍵は一見、漠然としているが実に明確な人間の心をターゲットにした、その心に寄り添うクリエーティブ力の発揮だ。SNS社会の今、ネットマーケティングのコアストラテジーは人の心に響くクリエーティブ力をいかに生むかだ。