フェラーリ、環境規制に対応 22年販売台数6割をHVに

フェラーリのハイブリッド車「ラフェラーリ」(手前)=2015年10月、米ニューヨーク(共同)
フェラーリのハイブリッド車「ラフェラーリ」(手前)=2015年10月、米ニューヨーク(共同)【拡大】

 イタリアの高級車メーカー、フェラーリは経営計画を18日に発表し、2022年までに販売台数の6割をハイブリッド車(HV)にすることを明らかにした。環境規制に対応し、生き残りを図る構えだ。世界各国で人気が高まっているスポーツ用多目的車(SUV)にも参入する。

 計画では、昨年34億ユーロ(約4500億円)だった売上高を22年までに約50億ユーロに伸ばすことを目標にし、15種の新型車を投入するとした。

 今年7月に就任したばかりのルイ・カミレリ最高経営責任者(CEO)は「野心的な計画だが、具体的な構想に基づいている」と述べた。

 イタリアメディアによると、今年のフェラーリの販売台数は9000台を超える見込み。HV車の割合を6割に引き上げる計画には、生産台数をさらに増やして各国で環境規制を満たす必要に迫られた場合にも対応できるようにする狙いがある。

 フェラーリは13年にHV車を発売、これまでに約500台を生産した。

 また22年にフェラーリ初のSUVとなる「プロサングエ」を発売すると発表した。プロサングエはイタリア語でサラブレッドを意味する。カミレリCEOは「全く新しいが、フェラーリの伝統にのっとったものになる」と述べた。(ローマ 共同)