運送会社、人手不足は深刻化 AI活用など対策急務 (1/2ページ)

主な収益改善策や人手不足対策
主な収益改善策や人手不足対策【拡大】

 宅配便をはじめとした運送会社が提供する各種サービスは今や電気やガス、水道と並ぶインフラと言っても過言ではない。しかし、業界の人手不足は深刻化。対策の一環として、人件費確保のため料金の値上げ交渉を進めているが、抜本的な解決策にはつながらないとの見方が主流だ。

 「何かの国際大会が開かれているような雰囲気」。大手運送会社の集配拠点に勤める社員は、自分の職場をこう表現する。その拠点では1日当たり延べ800人が働いているが、アジアやアフリカ諸国の出身者を中心に8割が外国人で占められているからだ。一昔前までは日本人が主戦力だった。日本語が通じにくいといったデメリットがあっても、外国人に頼らざるをえない。

 トラックの運転手不足はさらに深刻だ。インターネット通販需要の高まりなどに対応するには、より多くの人材を確保する必要があるが、ハードルは高い。こうした動きを受けて各社が力を入れているのが、値上げを原資とした従業員の待遇改善と、福山通運が日曜日の配達中止を決めたような働き方改革だ。

 しかし、人手が不足している中での働き方改革は無理がある。サービス残業の横行が非難された大手運送会社の社員は「経営のトップは『二度としません』と宣言しているが、支店単位では『一定の利益を計上するのは難しいので、サービス残業に自主的に取り組むしかないのでは』といった空気が漂い始めている」と打ち明ける。これが現実になれば同社に向けられる視線も厳しくなり、値上げ交渉にも水を差しかねない。

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