損保ジャパン、自動運転サービス研究拠点開設 事故トラブル対応など検証

研究拠点では自動運転車の遠隔操作や操舵介入などのサポートができる=27日、東京都中野区
研究拠点では自動運転車の遠隔操作や操舵介入などのサポートができる=27日、東京都中野区【拡大】

 損害保険ジャパン日本興亜は27日、自動運転車向けのサービスを研究する拠点を開設したと発表した。自動運転の実証実験を通じてデータを蓄積し、事故トラブルなどの際のサービスの在り方などについて検証する。同社は自動運転車の普及によって、自動車保険の形が従来の補償からサービス中心に切り替わるとみており、将来のビジネスモデルの変革に備える。

 研究拠点は顧客サポートなどを手掛けるグループ会社内(東京都中野区)に設置。自動運転車の遠隔監視や、事故時に遠隔地から操舵介入などができるサポート体制を整備した。

 同日から拠点を活用し、自動運転車のトラブル対応を想定した実証実験を開始した。「事故時の対応や事故を未然に防ぐサポートなどについて検討する」(飯豊聡専務執行役員)。全国各地で実施される実証実験にも積極的に参画してデータを蓄積し将来のサービスの形態を探る。

 自動車保険は損害保険会社の国内保険料収入の半分を占める主力商品だが、自動車の安全性能向上による事故の減少やカーシェアリングの普及などで市場は縮小する見通しで、新たなビジネスモデルの構築が各社の課題になっている。