ファストリ取締役に柳井氏長男・次男 創業家が経営監督強化 8月期決算は過去最高益 (1/2ページ)

会見するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長=11日午後、東京都中央区
会見するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長=11日午後、東京都中央区【拡大】

 カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは11日、創業者である柳井正会長兼社長(69)の長男の一海(かずみ)氏、次男の康治(こうじ)氏をそれぞれ取締役に充てる人事を発表した。創業家が経営を監督する体制を強化する。一海氏と康治氏は現在、いずれもグループ執行役員を務めている。11月29日の定時株主総会を経て取締役に就く予定。

 柳井氏は11日の記者会見で「決して2人が経営者になるということではない」とし、後継者として世襲させる意向はないと語った。自身の去就については「会長を退任し、社長専任でもかまわないと考えている」と述べ、経営トップを譲る意向はないと強調した。

 ファーストリテイリングの取締役会は長く柳井氏以外は社外取締役が占めていたが、最高財務責任者(CFO)の岡崎健グループ上席執行役員も取締役に昇格する。

 同時に公表した2018年8月期連結決算は、売上高が前期比14.4%増の2兆1300億円、最終利益が29.8%増の1548億円となり、いずれも過去最高を更新した。海外のユニクロ事業が中国や東南アジアなどで大きく伸長し、売上高で初めて国内事業を抜いた。

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