【スポーツi.】スポーツ界への企業投資促す戦略必要 (3/3ページ)

 共創的な戦略展開

 アメリカでは相変わらずスタジアムやアリーナの建設ラッシュが続いている。既存のスタジアムでも今後の一大スポーツイベントを行政とともに誘致して10年先のスポーツイベントのスケジュールを確定させることで「スポーツ・ベニュー」としての価値を高めている。その動向にスポンサー側も果敢に反応した共創的なスポンサーシップ戦略を展開しているのである。

 わが国では、19年のラグビーワールドカップに続き、20年に東京オリンピックが開催される。しかしこれら一大ナショナルスポーツイベントの開催も一過性に過ぎず、その後の景気低迷が危ぶまれている。

 国内プロスポーツリーグおよびチームビジネスの永続的拡大に向けたマーケティング戦略が望まれる。企業は決してスポーツへの投資にネガティブではない。その投資価値が見いだせないだけなのである。せめて翌シーズンのホームゲームスケジュールぐらいは早期に発表してくれることを期待したい。

【プロフィル】川上祐司

 かわかみ・ゆうじ 日体大卒。筑波大大学院修士課程スポーツシステム・健康マネジメント専攻修了。元アメリカンフットボール選手でオンワード時代に日本選手権(ライスボウル)優勝。富士通、筑波大大学院非常勤講師などを経て、2015年から帝京大経済学部でスポーツマネジメントに関する教鞭をとっている。著書に『メジャーリーグの現場に学ぶビジネス戦略-マーケティング、スポンサーシップ、ツーリズムへの展開』(晃洋書房)がある。53歳。大阪府出身。