KYB株「売られ過ぎ」で反発に 19日の東京株式市場、値上がりで取引終了


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 19日の東京株式市場で、免震・制振装置のデータを改竄(かいざん)していた油圧機器メーカーKYBの株価は取引開始直後に値下がりし、一時は年初来安値を更新した。ただ前日までに大きく下げていた反動から売りが一巡した後は反発し、値上がりで取引を終えた。

 終値は前日比93円高の2939円で上昇は約半月ぶり。KYB株は取引開始直後は値下がりし、一時は前日終値比86円安の2760円をつけるなど4日連続で取引時間中の年初来安値を記録した。だがその後は買い戻しの動きが優勢となり、1円高で午前中の取引を終えると、午後に入って上げ幅を拡大した。

 市場では業績への影響懸念が残る一方、16日から3日間の下げ幅が1500円を超え、「さすがに売られ過ぎという見方から買いが入った」(大手証券)。また株価下落を見込んで証券会社から借りた株を売っていた投機筋などが買い戻したとみられる。

 KYB株は16日、改竄の発表が取引時間中だったこともあって投げ売り状態となり、17日には前日比700円安(3195円)のストップ安となるなど18日まで3日連続で終値の年初来安値を更新していた。