NTTドコモ、AI画像解析を農業に応用 農薬減少などスマート化推進 (1/2ページ)

前面に搭載したカメラでホウレンソウの苗と雑草を見分ける自動走行ロボット(NTTドコモ提供)
前面に搭載したカメラでホウレンソウの苗と雑草を見分ける自動走行ロボット(NTTドコモ提供)【拡大】

  • カメラで撮影した映像を分析して、ホウレンソウの苗と雑草を区別する(NTTドコモ提供)

 NTTドコモが農業分野での人工知能(AI)を活用した画像解析技術の活用を加速させている。農作物の生育状態を管理したり、害虫の発生状況を判定したりするなどのシステムや自動で走行する除草ロボットでの実証実験が進む。AIが効率良く害虫や病気の予兆を発見することで、農薬の減少などの効果が見込めるため、害虫や病気の対策に手間がかかっていた有機栽培の拡大にもつながると期待が高まる。

ドローンやカメラを活用

 ドコモは9月、国内のトマト農場で病害虫の監視を効率化するための実証実験を開始した。米シリコンバレーで省電力の無線通信カメラの開発を手掛けるベンチャー企業の「ロシックス」に出資、同社の省電力カメラで定点観測して、病害虫の発生状況を判別する。病害虫を捕獲する粘着シートをハイビジョンカメラで撮影し、コナジラミなどの捕獲した害虫の種類と数を自動で検出。発生数などから農場全体の病害虫の発生状況を判断する。これまでは、農業者が自身の目で粘着シートを確認し、知識と経験で発生状況を推定していた。

 カメラは無線通信を効率化し、画像の送信にかかる消費電力を抑え、バッテリーのみで数年間、駆動する。加速度センサーや温度、湿度計も搭載し、必要なデータを収集する。実証実験は来年3月まで継続する予定で、今後の事業化を検討する。

 ドコモは、岡山県内でも9月からアスパラガスの収穫量増加を目指す実証実験を始めている。こちらは、自動で飛行する小型無人機「ドローン」や360度カメラで畑を撮影し、枯れた茎葉を検知する。実験は約2万5000平方メートルの圃場(ほじょう)で実施され、来年3月まで続く。360度カメラは、農業者自身で撮影しなければならないが、市販品の小型カメラで周囲の数メートル四方を撮影できるため、コストも抑えられる。

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