綜合警備保障(ALSOK)は、工場やプラントなどの制御システムに対応し、ネットワーク内部に侵入したウイルスやセキュリティーホールになり得るリスクの高い通信の有無を診断する「情報セキュリティ診断サービス」の提供を開始した。
同サービスは、アズビルセキュリティフライデー(神奈川県藤沢市)が開発したネットワーク監視ソフト「VISUACT-X」を活用し、顧客のネットワーク内の通信を診断する。対象のネットワークに監視用端末を設置し、通信のモニタリングを行い、検出された不審な通信を分析した上で、リポートにまとめて報告する。
監視用パソコンは、ネットワークを流れるデータのコピーを受信するため、ネットワーク側にデータを送信することがなく、ネットワークに影響なく診断できる。制御システムなど、ウイルス対策ソフトの導入が困難なシステムでも容易に利用できる。
システムの状態を把握するスポット型のサービスとして提供するため、常時監視が必要なサービスに比べ、価格を抑えて利用が可能。また、ウイルス感染が疑われる通信や、ウイルス感染の原因となる欠陥(脆弱(ぜいじゃく)性)の存在を示す通信の有無までを調べる無料お試し診断や、自社で常時監視したいという顧客向けのシステムも用意する。
サービスの提供先は、工場やプラントをはじめとする制御システム、一般企業のイントラネットなど。提供価格は、お試し診断が無償、詳細なリポートを提出する診断は有償となり、調査対象範囲などにより価格は異なる。
参考価格として、センサー1台設置、2週間程度の調査期間の場合で100万円という。また、診断システム(VISUACT-X)も販売する。
ALSOKでは、1年間で40件、さらに監視カメラなどのセキュリティー機器販売を含め、1億円の売り上げを目指す。(インプレスウオッチ)