
野菜たっぷりの約10種類の料理が並ぶ「旬八キッチン&テーブル」のビュッフェ=東京都港区【拡大】
青果物の生産から加工、小売りまでを一貫して手掛けるアグリゲートは、都市部に住む人の食生活を充実させるための新業態に乗り出した。青果物や弁当、総菜などを販売するほか、イートインスペースを設け、野菜たっぷりのビュッフェが楽しめる店舗を出店。東京のほか、全国各地の都市部にも展開していく。
東京の新虎通り沿道に位置する複合施設、新虎通りCORE1階に「旬八キッチン&テーブル」を18日にオープンさせた。
既存の店舗との最大の違いは、店内で食事ができること。ビジネスパーソンの多い周辺の客層に合わせ、朝、昼、夜でメニューを変えている。朝は8時から開店し、おにぎり、総菜、スムージー、スープのうち2点、もしくは3点を選べる。それぞれ350円と500円。
昼は持ち帰り用の弁当、丼などを500円から。夜はサラダを中心に、野菜のハーブ焼き、焼きリンゴなど約10種類のビュッフェで1500円。添加物はできるだけ使わず食材の味を生かし、野菜が持つ本来の味と香りと歯応えを味わえる。メニューはその日に入荷した食材によって変わる。土日祝日は終日ビュッフェ。ほかにバイヤーが選んだ全国各地の地酒やワイン、菓子などの商品を購入して食べることもできる。
都市部で働く人はコンビニエンスストアの弁当といった食事になりがちで、栄養の偏りが心配されている。このため繰り返して利用してもらおうと、値頃感のある価格を設定した。1、2年後には札幌市、福岡市などの中心部にも出店する。
同社は2013年に「旬八青果店」を出店。自社農場を運営するほか、今まで出荷できなかった規格外品の取り扱い、生産者との直販などで新鮮でおいしく安心して食べられる野菜を適正な価格で販売している。また17年からは野菜を使った弁当、総菜を販売する「旬八キッチン」をオープンした。旬八青果店と旬八キッチンは、現在、都内に直営店15店、フランチャイズ(FC)1店を出店。20年4月までに直営25店、FC店25店を展開する計画だ。
左今克憲最高経営責任者(CEO)は「旬八青果店と旬八キッチンは職場や自宅の近くに、旬八キッチン&テーブルは観光客なども足を運ぶ場所に出店していく」と話している。
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【会社概要】アグリゲート
▽本社=東京都品川区西五反田1-23-7 五反田シティトラストビル2階
▽設立=2010年1月
▽資本金=3億821万円
▽従業員=118人(2018年10月1日時点)
▽事業内容=青果物の生産、流通、加工、小売りなど