
実験中の保護材を塗布した板を手にする、九州ハイテックの宮園将聖さん=鹿児島市【拡大】
床の光沢を長期間、きれいに保ちます-。鹿児島市の素材メーカー「九州ハイテック」が開発した保護材が、床面の美観を保て、維持管理費の削減が可能になるとして、導入が相次いでいる。JR山手線の電車内や空港などのほか、海外にも利用先が広がっている。
これまで店舗など多くの人が歩く床面には、ワックスが主に利用されてきた。ただ、剥離剤などを使う月1~2回の清掃が必要とされ、導入先の企業などにとっては維持管理費が負担だった。
新素材は、薄いセラミック系の樹脂を床に使われるプラスチックタイルや石材に塗布。ガラスに特性が近く、汚れが付着しても水拭きなどで簡単に除去できるほか、全面的な塗り直しも2~3年に1回で済むとされる。
九州ハイテックによると、床面積1000平方メートルの店舗の場合、維持費の節約により、導入5年間の費用がワックスと比べ400万~600万円程度抑えられるという。
2014年に家具大手のニトリホールディングスが店舗で導入したのを皮切りに、スーパーなどに拡大。プロ野球春季キャンプの時期などにメディアへの露出が増える宮崎空港(宮崎市)が美観維持のため採用したほか、1週間当たり延べ1500万人以上が利用する山手線でも、運行ダイヤを乱さないよう限られた時間での清掃ができるとして施工されたという。
開発責任者の宮園将聖さん(53)は「さらに光沢を維持できる期間を延ばせるよう、開発に力を入れたい」と語った。