【トップは語る】シェアリングファクトリー 設備共有で製造業を身軽に


【拡大】

 □シェアリングファクトリー社長・長谷川祐貴さん(43)

 --製造業のシェアリングという発想はどこから出てきたのか

 「起業前に実際にいろんな工場や町工場を回り、直面する課題などを聞いた。そこで感じたのは製造現場の環境変化の早さだ。製品のちょっとした仕様の変化でも、現場では仕事がなくなったり、新たな設備投資が必要になったりしている。一方で以前使っていたものが工場内で眠ったままになっていた。世の中のトレンドを見ると、個人間ではさまざまなものを共有する動きが出てきており、製造業に取り入れれば遊休資産の活用につながるのではないかと思った」

 --シェアすることで過剰な資産を持たず、時代の変化に合わせられる身軽な会社になる

 「そう。毎日使うモノでないが、月に1回とか年に数回必要なものもある。いろんな設備を所有する『無駄持ちさん』と、ぎりぎり設備投資でやりくりしている『ぎりぎりさん』を、インターネット上でマッチングさせるというのがコンセプトだ」

 --顧客の反応は

 「すでに約200社がサイトに登録しており、眠っていたものが高く売れたとか、欲しかったものが安く買えたといった声が上がっている。製造業は自前主義が根強いが、若い経営者を中心に興味を持ってもらっている。副次的な効果として、機器の使い方を説明するついでに知らない企業同士で対話が生まれ、社員のスキルアップなどにもつながっているようだ」

 --収益源は

 「シェアリングや売買価格の15%を手数料としていただく仕組みにしている。保険会社とも契約しており、貸した機械が壊れた場合でも補償されるようにし、貸す側も借りる側も安心して利用できる工夫を行っている」

                  

【プロフィル】長谷川祐貴

 はせがわ・ゆうき 静岡大理学部卒。1998年に日本特殊陶業入社。半導体部品事業部を経て社内の新規事業募集に応募し、2018年3月に製造業の設備・機器のシェアリングや遊休資産の売買を仲介する「シェアリングファクトリー」を設立した。名古屋市出身。