KDDI、3Gサービス22年3月終了

 携帯電話大手KDDI(au)は16日、第3世代(3G)携帯電話と呼ばれる前世代の通信回線に基づくサービスを2022年3月末で終了すると発表した。現在主流の第4世代(4G)に対応していない携帯端末は使えなくなり、機種変更が必要になる。

 携帯大手3社で3Gサービスの終了時期を正式に公表したのは初めて。利用者の減少に伴い、サービスを効率化する。NTTドコモは顧客の利用状況を勘案しながら、20年代半ばに終了することを検討している。ソフトバンクは方針を明らかにしていない。

 KDDIは03年から3Gを提供し、12年9月に高速通信が可能な4Gを導入した。4Gの開始より前に発売された端末を中心に利用できなくなり、対象にはガラケーと呼ばれる従来型の端末が多く含まれる。米アップルの人気スマートフォン、iPhone(アイフォーン)「4S」や「5」もKDDIの4Gサービスに対応していないため使えなくなる。

 KDDIは3G終了に伴い、ガラケーからスマホに機種変更した利用者の通信料を1年間限定で月1000円割り引くプランなどを用意するほか、変更時の手数料を無料にし切り替えを促す。

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【用語解説】第3世代(3G)携帯回線

 現在の4Gから1世代前の通信方式で、日本では2000年代初頭に運用が始まった。4Gに比べると通信の速度や容量が劣った。19年3月には、4Gを進化させた5Gの周波数が割り当てられる。5Gの最高通信速度は4Gの約100倍で、スムーズさが飛躍的に向上する。