
イスラエルの農業技術開発企業、タラニスが撮影した作物の高精細画像【拡大】
住友商事は、欧州住友商事を通じて、欧州・イスラエルのスタートアップ企業への投資に乗り出した。環境・エネルギー、モビリティー、農業・食料の分野を中心に、インキュベーション機能や研究開発機能を拡充させながら、次世代新規ビジネスの事業化を加速する。
今年1月から欧州住友商事の事業開発部門に「欧州R&D投資支援制度」を導入し、一定金額まで、現地の決裁で機動的に新技術や新ビジネスモデルに投資できるよう体制を整備した。既に米シリコンバレーでは、こうした投資体制を整備しており、その成果を、住友商事グループの既存事業への導入や、新規ビジネスモデル開発に反映させていく。
第1弾としてイスラエルの農業技術開発企業「タラニス・ビジュアル」と、ノルウェーの石油・ガス採掘関連の課題解決を手掛ける「ターゲットインターベンション」に、それぞれ出資した。出資額は非公表。
タラニスは、農作物栽培のリスク予測・予防ソリューションを提供。飛行機で10~15メートル上空から高精細画像を撮影し、作物の発芽や雑草、疫病害虫被害の状況をパソコンやスマートフォン画面に送信。画像に天候や土壌分析を加え、予防措置など具体的な対策を助言する。
イスラエルは国土の多くが砂漠地帯で農業用水も不十分だが、食料自給率は90%を超え、灌漑(かんがい)など農業分野で世界有数の技術を誇る。タラニスは既に国内の実績をてこに、南米、ロシア、ウクライナといった大規模農業国でサービスを展開しており、海外展開の加速を目指している。