「パナソニックよ、あほになれ」 ファストリ柳井氏、愛ある故の異色進言 (2/3ページ)

パナソニック創業100周年を記念して開催されたフォーラムに登場した同社の津賀一宏社長
パナソニック創業100周年を記念して開催されたフォーラムに登場した同社の津賀一宏社長【拡大】

  • パナソニックへの愛ある講演を行ったファーストリテイリングの柳井正会長兼社長

 柳井氏がここまでパナソニックに「直言」するのはなぜだろう。ファーストリテイリングを売上高2兆円超に成長させた柳井氏は、家業の紳士服屋を引き継いだ数十年前、たくさんの幸之助の本を教科書のように読んだという。幸之助を「日本代表する偉大な経営者」としたうえで、「とても尊敬している、かつ大好きな人物」だと述べた。

 そして、数ある幸之助の経営哲学でも、柳井氏がとくに影響を受けたのが「水道哲学」だったという。

 実際に柳井氏は水道哲学に沿ったビジネスを展開した。ファーストリテイリングは、高品質のフリースやカシミヤセーターなどを低価格で世界の消費者に提供。こうした服のコンセプトを「ライフウエア」と名付け、「ライフウエアを大量にリーズナブルに圧倒的な早さで提供する、これが服の民主主義だ」とした。柳井氏は、こうした取り組みは、自ら「幸之助の思想とすごく似ている」と評している。

 創業から100周年を経たパナソニックは、巨大化し縦割り組織が強力に働く、いわゆる大企業病に陥っているとされる。社長就任以降、頭を悩ませてきた津賀氏自身は今年、こうした組織に横串を刺す「クロスバリューイノベーション」を標語に掲示し、外部からも人材を積極採用するなどして、有機的な組織運営に向けたさまざまな取り組みを進めている。

「期待を伝えたい」