【遊技産業の視点 Weekly View】消費税率10%への移行対策


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 □ぱちんこジャーナリスト LOGOSインテリジェンスパートナー・POKKA吉田

 ぱちんこパチスロは玉やメダルを店から借りて遊技し、出玉に応じた賞品をもらうという遊びである。この貸料金は風営法体系で規制されており、玉は1個4円、メダルは1枚20円が基準であり、この値段に消費税を加えたものが上限額となる。

 一般的な貸料金は4円、20円であり、最近は1円、5円というものも増えている。これらは消費税的に言えば「総額」であり、消費税込みの金額だ。

 そこで今後、ぱちんこ店が考えなければならないのが来年10月からの消費税率10%への移行となる。貸料金をそのままにしていると、消費税分が増えて、会計上の売り上げは下がるからだ。既に「500円120個」「1000円47枚」など、4円、20円を超える貸料金設定をしている店もある。これは5%から8%に移行した際に店側が採った対応だ。しかし全国的にはこういう対応は一般化しているとは言い難い。今でも「通常島」と言えば4円、20円のことを指すことが多いのだ。

 5%から8%では貸料金を据え置いた店も、さすがに10%になると据え置きは厳しいと判断するところが増えそうだ。となると、値段を消費税分上げるということになる。ただし、玉もメダルも1個・1枚単位で貸し出ししているわけではない。このため「500円125個」「1000円50枚」から、個数・枚数を減らして値上げして対応するという形になる。

 この場合、台間ユニットやメダル玉貸し機の設定を新しくしたり、場合によっては新しい設備を導入して対応しなければならない。また、こういうリニューアルというのは客に対するアピールを伴う必要があるため、店内を大幅にリニューアルするという需要も増えることが予想される。

 このため、ぱちんこ業界の中でも、ぱちんこ店を運営する法人の設備需要が来年は増えることが予想される。再来年4月完全施行の改正健康増進法による喫煙室の設置も含めると、今から1年くらいはリニューアル需要増でぱちんこ設備業者は忙しくなりそうだ。

【プロフィル】POKKA吉田

 ぽっか・よしだ 本名・岡崎徹。1971年生まれ。神戸大学経済学部中退。著書に『パチンコが本当になくなる日』(扶桑社新書)など。2016年2月より本名の岡崎徹としてぱちんこ業界紙「シークエンス」発行人編集長。