日本製部品、6800億円分調達 ファーウェイ18年見通し、80社超から

都内に設置されているファーウェイのスマートフォンの看板=11日、東京都新宿区
都内に設置されているファーウェイのスマートフォンの看板=11日、東京都新宿区【拡大】

  • ファーウェイの通信設備

 中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を排除する動きが世界に広がり、日本企業に打撃となる可能性が出てきた。華為の製品には、多くの日本の部品メーカーのものが使われており、調達企業数は80社超に上る。調達額は年々増えており、2018年の年間見通しでは前年比36%増の約6800億円に達することが見込まれている。日本企業にとって無関係とはいえない規模だ。

 「『製品を分解したところ、ハードウエアに余計なものが見つかった』『仕様書にないポートが見つかった』といった報道が一部であったが、まったくの事実無根」。華為日本法人が14日に発表したコメントからは、インターネット上を含め自社に関する報道に神経をとがらせている様子が浮き彫りになった。

 製品排除の方針は、米国や日本だけでなく、独仏にも波及。次世代通信規格「5G」の中核ネットワークで、両国の通信大手2社が華為製品を使用しない方針を発表するなど排除の動きが広がっており、華為は沈静化に躍起になっている。

 今後、さらに影響が広がれば、日本企業にも痛手となる。「日本企業約80社と取引がある」(華為日本法人)ためだ。華為は、パナソニック、村田製作所、住友電気工業、京セラ、ジャパンディスプレイ(JDI)の5社から部品・モジュールなどの供給を受けていることに加え、新製品・新技術の共同開発・開発も行っているとされる。このほか、安川電機は「工場向けの産業用ロボットを納入」(広報・IR部)。TDK、ソニーなども納入しているとみられる。17年は日本企業と5000億円規模の取引実績がある。

 各社とも「今のところ影響は出ていない」(JDI広報部)としているが、日米両政府の動きを慎重に見守る。華為が日本企業の部品を活用して製品やソリューションの提供を世界規模で行っているからで、両政府が政府調達などにとどまらず民間企業に対しても何らかの要請を行えば、状況は一転する。

 スマートフォンや携帯電話の基地局向けの部品を納入している京セラは「取引は継続している。どうなるかは今後次第で、状況を見ている」という。

 同様に基地局向けの部品を納入する住友電気工業は「先々影響が出てくるかもしれない」と話す。

 無線用部品などを納入する村田製作所は「個別企業への施策はコメントできない」とする一方、今月中の完成を目指し華為と共同開発している5G移動通信システムの装置について「計画通り進んでいる」と強調。影響はないとしている。(飯田耕司)