シェアハウス問題、「人手不足」破綻… 2018年の経営問題ニュースを振り返る(前編) (1/5ページ)

人気がなくなったオーシャナイズの本社=10月末
人気がなくなったオーシャナイズの本社=10月末【拡大】

 2018年も残すところあとわずか。シェアハウス問題に端を発したスルガ銀行の不適切融資や日産自動車のカルロス・ゴーン会長(当時)の逮捕など、大きな経済ニュースが目立った1年を振り返った。(東京商工リサーチ特別レポート)

◆自然災害と海外市況の混迷

 2018年の企業倒産は低水準で推移し、4年連続で8000件台にとどまる見通しとなった。これは1985年から1990年までの6年連続前年割れを抜き、過去最長の10年連続の記録をさらに更新することになる。

 世界の景気は米国を中心に拡大が続いた。国内ではグローバル企業が利益を大幅に改善し、上場企業の収益は過去最高となった。2012年12月に始まった今回の景気拡大は、2018年12月で73カ月を迎える。これは戦後最長の2002年1月から2008年2月までの73カ月に並ぶ。ただ、実質所得の伸び悩みもあって実感の乏しい「景気拡大」になろうとしている。

 年後半に入ると米中の貿易摩擦、中国景気の減速、混迷する中東情勢で原油価格の高値など、不透明さが増した。国内では7~9月に西日本豪雨や北海道胆振東部地震など、大きな自然災害に見舞われた。この影響で個人消費が落ち込み、原材料費や人件費の上昇もあって7~9月期のGDP(速報値)は年換算1.2%減と2期ぶりのマイナス成長になった。

 厚生労働省が10月30日発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月より0.01ポイント高い1.64倍だった。1974年1月以来、44年8カ月ぶりの高水準で中小企業を中心に人手不足が深刻度を増した。

◆増加が続く「人手不足」関連倒産

 2018年1~10月の「人手不足」関連倒産は324件(前年同期比20.4%増)と、増勢が続く。調査を開始した2013年以降で最多の2015年(340件)の件数を上回る勢いだ。

 内訳は、代表者や幹部役員の死亡、病気入院、引退などによる「後継者難」型が237件(前年同期比13.9%増)、人手確保が困難で事業継続に支障が生じた「求人難」型が46件(同48.3%増)、中核社員の独立、転職などの退職から事業継続に支障が生じた「従業員退職」型が22件(同29.4%増)、賃金等の人件費のコストアップから収益が悪化した「人件費高騰」型が19件(同46.1%増)。

「個人消費」関連が苦境