
人気がなくなったオーシャナイズの本社=10月末【拡大】
だが、消費税率10%になれば「価格の1割」という計算が容易だ。このため消費税分の金額をいやが応でも意識した消費行動を採らざる得なくなり、これがブレーキとなって今まで以上に消費を縮減させてしまうことが危惧されるという。
消費者の節約志向が強まると、倒産が緩やかな増勢に転じる要因にもなりかねない。
◆シェアハウス問題、スマートデイズの関係先に動き
年明け間もない1月下旬、スマートデイズ(東京都中央区)が展開する女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」のオーナーらは、同社からサブリース賃料が支払えなくなったことを通知された。スマートデイズは入居率の向上や他社との事業提携で再建を模索したが失敗。約60億円の負債を抱えて4月9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。だが、オーナーらの反発で再建が難しくなり、5月15日に同地裁から破産開始決定を受けた。
大半のオーナーに融資していたスルガ銀行(静岡県沼津市)もシェアハウス問題で経営の根幹が揺らいだ。岡野光喜・代表取締役会長(当時)ら経営陣は、第三者委員会の調査で善管注意義務違反を認定され辞任。一連の不正融資で多額の貸倒引当金を計上し、2018年9月中間期の連結決算で1007億円の赤字(前年同期は211億円の黒字)に転落した。そして、金融庁はスルガ銀行に一部業務停止命令を発動した。
シェアハウス問題は広く、根深い。10月に入りスマートデイズの筆頭株主だったオーシャナイズ(東京都港区)の本社には、スマートデイズ破産管財人名で「許可なく無断で立ち入り又は動産搬出等する者は刑罰により処罰されることがあります」との公示が掲示された。関係筋によると、同物件はスマートデイズが保有していたため、破産手続き上の措置がとられたという。同時期、オーシャナイズは本社から退去。しかし、11月に入ってもオーシャナイズの商業登記簿の本店所在地、ホームページの住所に変更はみられない。