農産物、鮮度維持で新技術 全農、パナソニックなど実証実験

 全国農業協同組合連合会(JA全農)やパナソニック、調理システムを手掛けるエバートロン(東京)などは、国産農産物の輸出拡大に向け、鮮度を維持する新技術の実証実験を本格的に始める。エバートロンが開発した装置を使い、野菜や果物に特殊な電波振動を与えることで鮮度を保つ技術を検証するのが柱で、輸出の追い風にしたい考えだ。

 参加するのは計8企業・団体で、JA全農が調達した食材をオランダに空輸して実験する。

 エバートロンの装置は電波振動を与えることで食品中の水の分子結合構造を変化させ、水分を逃しにくくする仕組みで、例えばイチゴの場合、約1時間の電波振動で1カ月程度、鮮度を保持しやすくなるという。実証実験で効果が確認できれば航空便よりコストの低い船便での輸送や、現地での販売期間を延ばすことが可能になる。

 ほかにも大阪大が開発した「超酸素水」と呼ばれる特殊な純水を使って食材を殺菌したり、食材の鮮度を維持する袋に入れて輸送したりして、効果を検証する。物流業務は豊田通商が担い、パナソニックが最新のセンサーで温度や湿度など適切な輸送環境が保たれているかどうか確認する。

 食材はオランダでホテルオークラグループの日本料理店に運び、鮮度や風味をチェックする。

 実証実験は3月末まで行われる。エバートロンの広報担当者は「新技術の確立で日本食の普及に貢献したい」と話している。