米中貿易摩擦「大きな影響」 米CES会場でパナソニック北米総代表

報道陣の取材に答えるパナソニックのトーマス・ゲッパート北米総代表=9日、米ラスベガス(織田淳嗣撮影)
報道陣の取材に答えるパナソニックのトーマス・ゲッパート北米総代表=9日、米ラスベガス(織田淳嗣撮影)【拡大】

 パナソニックのトーマス・ゲッパート北米総代表は9日(日本時間10日)、米ラスベガスで開催中の家電・IT見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)2019」会場で報道陣の取材に応じ、米中貿易摩擦について「結末が予測できない。長期的な経営判断をしていくうえで、大きな影響がある」と述べた。

 ゲッパート氏によると、パナソニックは米国内の20カ所以上に工場を持ち、中国に置いている工場から輸入している部品も多い。ゲッパート氏は中国からの輸入品に課せられる関税の上乗せ分について、「コストのインパクトをどうするか一番考えなくてはならない」と述べた。

 さらに長期的な解決策として「中国の製造工場への依存軽減も検討対象にしている」とした上で、「先行きが見えないので行動はとっていない。あくまで調査の段階」と説明した。

 パナソニックの北米での事業は2018年に米国の減税効果で大きな成長がみられたが、19年は鈍化の不安があるという。ゲッパート氏は「それが米中の貿易摩擦か、世界的経済の鈍化によるものかを判断するのは難しい」と述べた。