日立、英原発計画を中断へ 損失約3千億円、技術・人材の維持に暗雲 (2/2ページ)

 平成23年の東京電力福島第1原発事故後、日本で原発新設が難しくなった国内メーカーにとっての活路が海外輸出だった。

 もっともリスク分散や採算性が不十分なまま日本勢が突き進めば、米原発事業で巨額損失を出した東芝のように存続の危機にさえ陥りかねない。証券アナリストも「原発輸出の中止はむしろ株価のプラス要素」だと指摘。三菱重工業などによるトルコでの原発建設計画が断念の方向となっているのも「経済合理性の範囲内で対応する」(宮永俊一社長)との判断がある。

 ただ、国内新設も海外輸出も進まなければ、日本の原子力関連技術や人材の先細りが懸念される。「民間企業だけで対応できる問題ではなく、国が明確な政策を示すべきだ」(メーカー首脳)との声も上がる。(山沢義徳)