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“全て「動物の穴」”“時短推奨”…ゴルフ人口、ルール簡素化で拡大なるか (2/3ページ)

 R&Aも「その複雑さのせいで若いゴルファーやなじみのない人にとって不快…」と反省。すなわち厳密さゆえに、ゴルフへの敷居が高くなり、それがプレー参加者の減少の一因ととらえたのである。

 R&Aの報告によると、世界のゴルファー人口は、12年と比較して2.4%減。英国では4.3%減、米国では7.9%減(17年、スポーツマーケティングサーベイ社調べ)。日本のゴルフ人口も諸説あるが、全盛時の約1500万人から、いまや800万人程度と大幅減少しているといわれている。

 “時短効果”狙う

 ゴルフ場は遠隔地にある。プレー料金も、かつては平日で1万円以上もしたが、近年は半額近くなり、廉価になった。そしてルールも“簡素化”したことで「初心者でも敷居が低くなってゴルフ人口拡大の活性化につながってくれれば…」とゴルフ関係者は改正を歓迎している。

 では今回の主なルール改正とは? まず『速やかなプレー』として…。

 (1)前方の安全確認ができた者から打つことの奨励(2)球探しは5分から3分以内へ(3)ピンをさしたままパットしてもいい。旗竿の付き添いを待たなくてもいい(4)バンカーが苦手な者は、2打罰で救済エリアから打てる(5)ドロップは肩の高さから、膝の高さへ。球が大きく転がるのを防ぐ…など。どれも“時短効果”を狙ったものである。

 さらにバンカー内の禁止事項も改善された。従来は石や木の枝など自然物は取り除けなかったが、「バンカーショットは砂への挑戦」と定義され、無罰で取り除ける。“あるがままの状態”という厳格さは基本だが、プレー重視は分かりやすい。

 そして改めて重視しているのは『誠実さ、正直さ』だ。

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