住友林業との提携
一方で、バブル崩壊の苦しみを経験した今、建設市場の変動、長期的な縮小傾向も視野に置く必要がある。こうした中で成長の第3の柱となるのが他社との戦略的連携だ。
2017年11月、熊谷組は大手住宅メーカーの住友林業と業務・資本提携することで合意した。住友林業は住宅メーカーであるだけでなく、国内有数の木材・建材商社でもある。日本の国土の800分の1にも及ぶ広大な社有林を持ち、海外植林の管理保有面積も約23万ヘクタールとなっている。同社では将来的に木材資材を高層建築に活用するプロジェクトを推進中で、熊谷組との提携で技術的なシナジーを期待しているようだ。熊谷組では木材の活用はもとより、バイオマス発電など再生可能エネルギー分野での協業、再進出を検討する海外事業での提携効果を見込んでいる。資本面でも提携し、住友林業が熊谷組の発行済み株式の20%(約350億円)を取得、熊谷組も住林株の2.85%(約100億円)を保有する。
両社は中大規模木造建築市場において、協業により大型案件をJV(ジョイントベンチャー)で受注するなど、すでに具体的な提携効果を発揮しつつある。
事業を120年も継続し、地獄も天国も見てきた熊谷組が次の100年をどう刻むのか。多くの注目が集まりそうだ。