
八幡製鉄所の軌条工場=北九州市【拡大】
■業界再編さらに加速も
新日鉄住金が1日付で「日本製鉄(にっぽんせいてつ)」に社名変更し、生まれ変わった。英字表記は「NIPPON STEEL(ニッポン スチール)」。日本発祥の製鉄会社として国内外で存在感を高める狙いだ。1世紀余りを生き抜いたものづくりのDNA。かつての世界トップの鉄鋼メーカーが名実ともに日本を代表して首位奪還を目指す。グローバル化が加速する中、業界の巨人は転換点を迎えている。
1世紀余のDNA
「高速鉄道用のレールもあれば、重い荷物を積んだ貨物鉄道向けもある。品質に失敗は許されない」。八幡製鉄所(北九州市)軌条工場。世界最長の150メートルのレールを造れる圧延機を前に、形鋼部の村松恭行主幹は言う。国内シェアの約8割を握る鉄道レールを年50万~60万トン生産し、うち約40万トンを輸出する。
世界文化遺産の官営八幡製鉄所は1901年に操業を開始。明治政府が開設した主な目的はレールの国産化で、ものづくりの伝統が今も息づく。
その後、日本製鉄(にほんせいてつ)や、源流に当たる八幡製鉄などに姿を変えた。日本製鉄の橋本英二新社長(3月末まで副社長)も中学校の修学旅行で八幡製鉄所を訪れた。
日本製鉄は包摂的な商号とされる。海外展開の積極化に加え、1月に完全子会社にした日新製鋼(4月1日付で日鉄日新製鋼)、3月下旬に子会社化する山陽特殊製鋼などグループ拡大が背景にある。