健康経営 がんと向き合う

メリットある半面、まだまだ問題も山積 ゲノム医療 (1/2ページ)

 ゲノムとは遺伝子の本体であるDNAに含まれる遺伝情報の全体のことだ。このゲノムを調べ、それに合った治療を行うことをゲノム医療と言う。がんのゲノム医療は、今のところ遺伝子治療ではなく、遺伝子検査から抗がん剤を使うことを指している。標的となるタンパク質の突然変異を調べ、そのタンパク質をターゲットとした抗がん剤(分子標的薬)を使う治療だ。(GMS社長・竹内規夫)

 抗がん剤治療は膵臓(すいぞう)がんならこの抗がん剤、肝臓がんならこの抗がん剤と、がんの種別に合わせて決められている。しかし、実際は膵臓がんでも10人いれば10人とも違う。このため、膵臓がんとひとくくりにするのではなく、遺伝子の突然変異を調べ、それぞれに合った抗がん剤を使う取り組みが行われている。

 肺がんの「EGFR」というタンパクや乳がんや胃がんの「HER2」などでは、以前から遺伝子の突然変異を調べて分子標的薬を使うというケースはあったが、それらは分子標的薬が効く可能性の高いがんに絞られてきた。今後全てのがんでタンパク質の突然変異を調べるようになれば、治療方法の幅は広がることにもなりそうだ。

 こうした取り組みが進めば、比較的効く可能性が高い分子標的薬による治療ができ、副作用も比較的減ることが予想される。これらは治験という形で数年前から全国の病院と製薬会社などが行っている。去年からは先進医療として展開しており、近いうちに保険診療となるだろう。

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