奈良発 輝く

ホーテック、吉野産無垢材の床板で高い防音性を (2/3ページ)

 ただ、他の産地と比べ、生育に3倍近くの日数を要する吉野産の木材は、とりわけ年輪が細かく、節も少ない。その品質の高さに可能性を見いだし、開発に着手。厚さ1センチの板に8ミリまで切れ込みを入れられることが分かり、1年がかりで完成にこぎ着けた。堀内社長は「丈夫な吉野の木材でなければできなかった」と振り返る。

 相応の価格で販売

 もともとは菓子メーカーに勤めるサラリーマンだった堀内社長。1984年に結婚し、義理の父が経営する製材会社への入社をきっかけに、木材との付き合いが始まった。質の高い吉野杉は当時、全国から引っ張りだこ。とはいえ、菓子メーカーで新商品開発の現場を見てきた経験から「素材の良さだけではやっていけなくなるのではないか」と一抹の不安もあった。

 その不安は的中する。会社の売り上げは平成に入ってから右肩下がりとなり、97年の消費増税を機に10億円から3分の1以下の3億円にまで激減。2000年にはついに倒産してしまう。

 それでも、堀内社長はめげなかった。まだショックが癒えぬうちにホーテックを立ち上げると、吉野杉の表面に熱圧縮処理を施して高い強度を実現させた内装材や、傷や汚れが付きにくいフローリングなどを次々に開発。「木を切り出して植樹をするというサイクルが崩れてしまうと簡単には元に戻らない。今なんとかしなければ間に合わない」と危機感を持って商品開発に取り組んだという。

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