クルマ三昧

クルマのボディ周りにくっついた“小魚”たち… 実は操縦性に大きく影響 (3/3ページ)

木下隆之
木下隆之

 リアバンパーの両サイドに、リアホイールハウス内の圧力を抜くためのスリットが加わった。この効果は歴然で、風船のようにふわふわとした乗り味を抑制する効果がある。下面やサイドから巻き込んだ空気の流れの逃げ場がなければ、その力は車体を持ち上げることになる。スリットから逃がしてやることで、ボディリフトが抑えられるというわけだ。

 といったように、空力とは実に奥が深く、ささやかな細工の積み重ねなのである。特に230km/hで駆け抜けるRCのようなスポーツカーならばなおさらその効果は無視できないというわけだ。

 クルマをしげしげと眺めてみると、様々な発見があって面白い。小さな突起や隆起、穴やスリットには、造形美以外にも技術的な役割が隠されているのである。

 クルマを眺めるのがまた楽しくなった。

 【クルマ三昧】はレーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、最新のクルマ情報からモータースポーツまでクルマと社会を幅広く考察し、紹介する連載コラムです。更新は原則隔週金曜日。アーカイブはこちらから。

 木下さんがSankeiBizで好評連載中のコラム【試乗スケッチ】はこちらから。

木下隆之(きのした・たかゆき)
木下隆之(きのした・たかゆき) レーシングドライバー/自動車評論家
ブランドアドバイザー/ドライビングディレクター
東京都出身。明治学院大学卒業。出版社編集部勤務を経て独立。国内外のトップカテゴリーで優勝多数。スーパー耐久最多勝記録保持。ニュルブルクリンク24時間(ドイツ)日本人最高位、最多出場記録更新中。雑誌/Webで連載コラム多数。CM等のドライビングディレクター、イベントを企画するなどクリエイティブ業務多数。クルマ好きの青春を綴った「ジェイズな奴ら」(ネコ・バプリッシング)、経済書「豊田章男の人間力」(学研パブリッシング)等を上梓。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus