トヨタと日産はかつて国内市場の覇権を争ったライバルだが、今やトヨタの連結売上高が30兆円を超えたのに対し、日産の売上高はその4割弱にとどまる。拡大路線で背伸びした世界販売台数も、18年度は再びトヨタ陣営に抜き返された。
日産は14日、反転攻勢に向け、22年度までに20以上の新型車を投入するほか、電動車の販売比率を引き上げ、自動運転技術の搭載車を増やしていく事業戦略を示した。
利益回復には過剰な生産能力を適正化できるかどうかが鍵を握る。ルノーの動向に神経をとがらせながらも、まずは主力市場である米国や中国で販売力を高め、経営の足腰を強化することが喫緊の課題となる。