新型メルセデス・ベンツ「Aクラス」の販売が好調だとの噂は本当なのだろうと、肌感覚でもわかっていた。東京の街中で目にすることが、あきらかに増えたと感じていたからだ。
そんな時、メルセデスジャパンが新たに「A200d」を投入するという情報を入手。最近のAクラス絶好調のからくりがどこに隠されているのかを探るべく、試乗会場へと向かったのである。
「いま注文いただいても…」
試乗会場になった「Mercedes me Tokyo」は、六本木と乃木坂の中間あたりにある。特に夜になると、エネルギッシュな街に変貌する。
そんな街を象徴するように、「A200d」担当者の話にも勢いがあった。新型Aクラスの販売はすでに5000台を売り上げているという。「いま注文いただいても、納車は秋頃になるんです」という勢いだというから嬉しい悲鳴だ。生産が追いついていないほど注文が殺到しているのだ。
Aクラスの顧客には、二つの特徴があるという。ひとつは、他ブランドからの乗り換えだ。古くからのメルセデスファンだけではなく、50%以上が新規ユーザーだというから驚く。
レクサスは相変わらず好調だし、BMWも販売に陰りがあるという話は聞かない。アルファロメオ・ジュリエッタも人気である。とすると、価格的な競争力を失ったアウディあたりのユーザーが流れているのか…。メルセデスにとって新規ユーザーの50%超えは笑いが止まらないだろう。