ブランドウォッチング

「マルちゃん 赤いたぬき天うどん」 定番ブランドの領土死守する一手 (1/3ページ)

秋月涼佑

 皆さんは、大手コンビニチェーンの本部バイヤーフロアに行ったことがあるでしょうか。最大手のセブン-イレブン・ジャパンともなれば、全国での店舗数2万店以上。もちろん、その販売力は絶大です。たとえ地方の中堅企業でも一度大手コンビニチェーンに商品が採用されれば、一挙に全国流通で天下に名乗りを挙げられるのです。そんな「ワンチャン」を狙って、全国から気合の商品提案を携えたメーカーが、ほとばしる熱気を放ちながら日々列をなしています。

 大手コンビニのバイヤーフロアでは日々「関ケ原」

 もちろんコンビニと販売量を二分するスーパーマーケットでの競争もそれはそれで大変なことに変わりはないのですが、商品棚の絶対量も違うため、やはりコンビニの狭い棚の取り合いはまさに関ヶ原の戦いさながら。加えて、コンビニバイヤーの要求水準は極めて高く、メーカーは何かしらの新しさ、提案性、できれば専売提案(他のコンビニチェーンで展開されない商品)を常に期待されます。

 そう、今や昭和のナショナルブランドが享受していた「定番」という美名はもはや当たり前には成立しがたいのです。何年経っても全国どこに行っても、清涼飲料の棚には「コカ・コーラ」、コーヒーの棚には「ネスカフェ」、お菓子コーナーに行けば「かっぱえびせん」が当然のように置いてあるという時代は“石器時代”ぐらい昔の話。もしバイヤーとの交渉が決裂すれば、バイヤーは喜んで他メーカーにその棚を埋める提案機会を与えるでしょうし、ひょっとするとPB(プライベートブランド)投入の良い機会と考えるかもしれないのです。

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