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テレワーク、IT発達で進化 全社員が常時実践の会社も (1/3ページ)

 ITの発達で働く場所の自由が拡大している。職場から離れた場所で働く「テレワーク」が進化。社員全員が常時実践している会社や、地方在住のまま東京のIT企業の技術者として活躍といった事例が増えている。生活と仕事、どちらも犠牲にしない働き方が新時代にさらに普及しそうだ。

 沖縄で東京の仕事

 「東京の会社で労務の仕事をしていますと言うと『えっ?』と驚かれる」。沖縄県北中城村で夫と1歳の長男と暮らす比嘉まさみさん(41)は、3年前から東京のベンチャー企業「キャスター」で働いている。インターネット回線とパソコンによる完全な在宅勤務だ。

 オンライン上でのアウトソーシング(外部委託)事業を手掛けるキャスターは全社員がテレワーク。本社オフィスも実質的に存在しない。業務委託を含め700人以上いるが、働く場所は自由。ほとんどは地方で在宅勤務をしており、比嘉さんのような子育て中の女性も多いという。

 比嘉さんは那覇市出身。市内の税理士事務所で働いたが、結婚で北中城村に引っ越した途端、通勤が車で片道1時間以上に。「通勤時間が無駄と思った。運転も苦手だった」。在宅の仕事を必死に探して出合ったのがキャスターだった。

 所属する労務チームは3人。千葉県、宮崎県に住む他のメンバーと頻繁にビデオ会議を開く。「ITツールが発達したので、会社に出勤してやるのとほぼ変わりはない」。学校を出た後、県外で働く夢もあった。「今は沖縄にいながらにして、その思いがかなっている」と満足そうに話した。

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