□内閣官房シェアリングエコノミー伝道師・石山アンジュさんに聞く
--シェアリングエコノミーが広がり始めている
「2015年ごろから広がり始め協会加盟社だけでも約200社がサービスを提供している。特にこの1年はトヨタやソフトバンクなど大手企業の参入が目立つ。サービス内容も子供や犬を預かるサービスや、空いた駐車場の貸し出し、企業による空きスペースの貸し出しなど多様化している。市場規模も昨年は1.8兆円だったが30年までに11兆円になると見込んでいる」
--従来型経済との大きな違いは
「個人と個人が直接、モノや時間、場所の貸し借りや売買を行うのが新しい。サラリーマンであれば会社の仕事以外は全て消費者だが、シェアリングエコノミーが広がれば個人がサービスの提供者になれる。その結果、マンホールが好きな人がマンホールツアーを企画して収益を上げるなど、企業が参入するには需要が小さすぎるところにも新たな市場が生まれている」
--国として推し進めるメリットは
「人口が減り、税収が減る中で地方では行政サービスを維持することが難しくなっている。例えば公共交通が維持できなくなったら、その代替手段としてライドシェアを活用するといったことが想定される。それまで公助で行っていたサービスが提供できなくなったので、共助によるサービスで補完しようという考え方だ」
--課題は